【Netflix】YOU ─君がすべて─
Youtubeで予告を見て気になってたドラマを全話通しで見ました。
Netflixオリジナルドラマで、どうやら同名の原作小説があるようです。
(読んでないけどねw)
予告を見た限りでは、ストーカー目線で恋愛を語るとどうなるのか?みたいな実験的な感じかと思っていたのですが、最後まで見終わって、設定や状況は特殊だけど割とフツーな恋愛ドラマでした。
作家志望の女性に恋をした本屋の店長の想いが執着に変わる時、彼女の人生に入り込むため、男はその魅力的な笑顔からは想像もできない過激な行動を取り始める。
見る前に期待していたような「サイコスリラー」っぽい感じはほとんどなく、終始、恋愛メインで話は進んでいきます。なので主人公の ”特殊な” 言動以外はごくごくフツーのありきたりな恋愛の話なんですね。
ストーカー行為というのは、完全にアウトな「犯罪」ですが、このドラマを見ていると、その線引はもしかすると「曖昧なのでは?」と揺さぶるような作りになっているんですね。
お話を要約すると、
- XがYに一目惚れする
- XはYのことが知りたくていろいろ調べる
- 恋仲になる際の障害を乗り越えてXとYは結ばれる
- しかし様々な理由からYはXと距離を置く
- Xが新たにZと付き合い始める
- それを目撃したYは改めて失ったXとの関係を後悔する
- 焼けぼっくいに火がついてXとYはまた結ばれる
ね?なんかどこかで見たような話でしょ?
こういう印象を視聴者に持たせる要因はその演出と主人公のキャラ設定にあると思います。まず主人公は現代においては珍しい、SNSなどやってない、パリピとは真逆の生活を送る物静かな草食系。しかも本屋の店長で無類の本好き。そして近所の子供に優しく対応するいいひと。そしてドラマはこの主人公目線で進んでいくので、モノローグも含めて、見ているこっちとしては「あーなんかうまくいくといいね」みたいな気持ちになってくる。
しかもそれに対して、主人公の好きになった人物やその周辺の人間たちが、これまた絵に描いたような(いささかステレオタイプではあるけれど)ビッチやクズ男などの薄っぺらい者ばかり。舞台がニューヨークってのもその対比を際だたせるのに一役買ってると思います。
ただ主人公が、序盤から割とナチュラルにストーカー行為を駆使するので、キャラ的には応援したい感じでもあるが、やはり何かが引っかかる、そんなモヤモヤした感じでお話は進んでいきます。
そして割と序盤(確か2話か3話目だったような)に、ある決定的な出来事が起きることで、「あー、やっぱこいつアウトだわwww」となります。
この辺からラストまでは完全にサイコパス全開で突き進んでいきます。
まぁ個人的には高評価なのですが、一般的にはどうなんだろうなぁ。。
意見は分かれると思います。ドラマ(作劇)としては面白いけど、倫理的にはNGだよね、っていう評価に落ち着きそうw
とはいえこういう「デクスター」路線のドラマは、最後は主人公が死ななきゃ話終わんないよね、って思うので、シーズン2も続投が決まったみたいだし、最後まで追っかけようと思います。